混合ワクチンとは?頻度や種類、心配な副反応についてもご紹介

混合ワクチンとは?頻度や種類、心配な副反応についてもご紹介

犬や猫に効果のある混合ワクチン。人間だけでなく、動物もワクチンを接種することで、さまざまな感染症を予防することができます。

本記事では犬や猫に打つ混合ワクチンについて解説していきます。種類と頻度に加え、気になる副反応についても説明していきますので、混合ワクチンの接種を考えている方はぜひ参考にしてください。

 

混合ワクチンとは?

そもそも犬や猫に打つ混合ワクチンとはどんなものなのでしょうか。人間も空気が乾燥する時期にはインフルエンザワクチンを打ちますが、犬や猫に打つ混合ワクチンはそのようなものとは少々異なります。

犬猫用の混合ワクチンとは

犬猫用の混合ワクチンを接種すると、致死率の高い感染症を防ぐことができるようになります。犬や猫のSOSに気がつけないことも多く、仮に症状が現れてもすぐには対処できない場合もあるでしょう。混合ワクチンは、大切なペットを守るために必要な処置の1つといえるのです。 基本的には犬・猫問わず、混合ワクチンの接種をお勧めしています。

ワクチンを接種するときに気をつけること

ワクチンとは毒素をなくした病原体を体内に入れることで抗体を作り、対象の病気にかかりにくくするというものです。

毒素がないものといっても病原体には変わりませんから、体調不良時の接種は控える必要があります。それから、ワクチン接種後 一週間くらいは、激しい運動を控えて、軽いお散歩程度にしておいてください。

 

混合ワクチンの種類と頻度

犬や猫を病気から守る混合ワクチンですが、その種類や頻度について知っている方はさほど多くはありません。人間のワクチンとは異なる点も多くあるので、しっかり把握しておきましょう。

混合ワクチンの種類

まずはワクチン自体の種類ですが、「コアワクチン」と「ノンコアワクチン」の2つに分けられています。前者はすべての個体に接種を推奨するワクチンで、後者は状況に合わせて接種が推奨されるワクチンのことです。

コアワクチン対象の例としては、「犬ジステンバー」という病気があります。致死率50~90%、有効な治療法が見つかっていないという現状から、接種が強く勧められているのです。一方で犬パラインフルエンザウイルス感染症は致死率がそれほど高くないものの、ほかの病気と併発する恐れがあるため、ノンコアワクチンとして接種がすすめられています。

混合ワクチンは何種類のワクチンが混ざったものにするか、飼い主の方である程度選ぶことができます。もちろん種類の数によって料金や体への負担は大きく異なってくるので、獣医師のアドバイスをよく聞いて選択しましょう。

ちなみに狂犬病のワクチンは国で義務付けられているもので、混合ワクチンとは異なります。狂犬病ワクチンと混合ワクチンは、時期をずらして接種することをお勧めしています。

 

混合ワクチンの接種頻度

犬や猫のワクチンは、年に1度くらいが接種の目安とされています。生まれたばかりのころは母乳から免疫が与えられ、さまざまな病気から守られていますが、母乳を卒業してからがワクチンの出番となります。

一般的には、生後2か月で 1回目の混合ワクチンを接種します。そして、3~4週間後に2度目の追加接種をします。そうすることによって、高い免疫力(抗体価)を得ることができます。このことをブースター効果と言います。最近、ペットショップにて生後1か月から1か月半くらいでワクチンを受けてきている犬たちが、よくみられます。その場合は、1回目のワクチンの効果が、不十分な場合があるので、生後3か月を過ぎた段階で3回目のワクチンを接種することをお勧めしています。

その後は、年に1度、追加接種をしてあげると覚えていてください。

 

気をつけたい混合ワクチンの副反応

 ワクチンは犬や猫の体を感染症から守ってくれる心強い味方ですが、副反応が起こる場合もあります。多少の副反応は問題ありませんが、心配なときは病院へ行くようにしましょう。

懸念される混合ワクチンの副反応

ワクチンの副反応の例としては、軽い発熱、元気のない様子、便がゆるくなるなどが挙げられます。これらは基本的に問題なく、安静にさせていれば自然に治る場合が多いのですが、ワクチンを接種した日から1週間くらいは、激しい運動は避けて、注意しながら様子を見ていてください。

また、顔がむくんだりかゆみが生じたりする場合もあります。こちらもよくある副反応ですが、仔犬の場合は呼吸困難になることもあります。

同じく継続的な嘔吐、下痢、高熱も危険な状態ですから、これらの症状が見られたときはすぐに病院を受診することをおすすめします。また、チアノーゼと呼ばれる舌が真っ白や紫色になる症状もアナフィラキシーショックの1つなので、早急に病院へ連絡してください。

ワクチンの副反応を防ぐには

副反応の発生率は0.05%未満と非常に低いものではありますが、万が一のことも考えておく必要があります。副反応を防ぐために、まずは、犬や猫が健康なときにワクチンを接種するようにしましょう。そして接種後は興奮させたり、激しい運動をさせたりするのは控えてください。

副反応は接種後数時間以内に起こることが多いため、接種した後はしばらく様子を見てあげるといいでしょう。1週間程度はシャンプーを避け、ストレスを与えないように見守ってあげてください。

 

まとめ

今回は犬や猫の混合ワクチンについて解説しました。致死率の高い感染症のワクチンを数種類混ぜた犬猫用混合ワクチンは、大切なペットの命を守るために必要な処置です。獣医師と相談しながら、それぞれに合った適切なワクチンを接種するようにしましょう。