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犬・猫に比較的多く見られる悪性腫瘍

〇犬・猫に比較的多く見られる悪性腫瘍 1

比較的、多く見られる悪性腫瘍には、

 乳腺腫瘍、リンパ腫、メラノーマ、
 肥満細胞腫、扁平上皮癌 などがあります。

ここでは、発生率の高い犬・猫の乳腺腫瘍と犬のリンパ腫についてお話します。

まず、犬猫の乳腺腫瘍についてお話します。
 〇犬の乳腺腫瘍とは?
 〇発見と診断について
 〇診断後の対処について
 〇予防法は?
 〇治療方法について(良性の場合)
 〇治療方法について(悪性の場合)
 〇自然療法について
 〇猫の乳腺腫瘍は、悪性?
 〇まとめ

 

 


〇犬の乳腺腫瘍とは?

犬も猫も、左右の胸には、脇の下から、股の方まで、乳腺があります。この乳腺の細胞が、ホルモンバランスの崩れから、腫瘍になってしまう病気です。
高齢になって、お腹のところのしこりに気がついたら、なるべく早めに獣医さんに相談してください。それは、乳腺腫瘍の可能性が、かなり高いです。

〇発見と診断について

発見については、乳腺腫瘍自体が、割と目立つ場所にできるという事で、飼い主の方が、お腹をなでている時に発見することや、トリマーさんが、シャンプーカットの時に発見して教えてくれる場合もあります。
診断については、腫瘍の細胞を取って、それを病理検査に出して診断してもらうことをお勧めしています。
ほとんどが、乳腺腫瘍のことが、多いのですが、別な腫瘍(肥満細胞腫など)のこともあったり。良性か?悪性か?の判断をしてもらえるので、今後の治療方針をたてる目安になります。
犬の乳腺腫瘍は、良性腫瘍が、50%  、悪性だけれども転移しにくいものが、25%  、悪性腫瘍で、転移、再発の危険性が、高いものが、25% となります。この事から、胸にシコリを見つけて、すぐに慌てる必要はありませんが、犬の年齢や状態によって、どのように治療を進めていくか?かかりつけの先生と良く相談してください。


〇診断後の対処について

乳腺腫瘍とわかった場合の対処ですが、品種、年齢、しこりの大きさ、持病の有無によって、かなり変わってきます。
基本的に麻酔に耐えられる状態であれば、手術で取り除いてしまう事をお勧めします。
ただ、再発は、充分考えられるので、しこりだけを取るのか?何でもない部分の乳腺まで取ってしまうのか?避妊手術をしていなかった場合、一緒に避妊手術もしてしまうのか?
そんなところも、かかりつけの先生と良く相談してください。

〇予防法は?

乳腺腫瘍は、女性ホルモンのバランスが、崩れてしまう事が、原因とされているため、生後2〜5歳までに避妊手術を行なうことが、予防法とされています。100%ではありませんが、かなり発生率を下げることができます。
この事を知らずに乳腺腫瘍になってしまった場合には、可能であれば、乳腺腫瘍を手術する時と同時に避妊手術をしてしまうことをお勧めしています。
これは、乳腺腫瘍が発生してしまう犬は、卵巣や子宮に何らかの異常をきたしていることが多く、避妊手術を行なうことで、卵巣、子宮の病気を予防する効果が、あります。
それから、乳腺腫瘍の再発も3割くらいは、抑えられると言われています。


〇治療方法について(良性の場合)

検査の結果、良性の腫瘍だった場合も、基本的には、手術の適応となります。
理由としては、
 1. 良性であったとしても、混合腫瘍など、見落としがある可能性がある。
   2. 良性であっても、時間の経過とともに、悪性化してしまう可能性がある。
 3. すでに卵巣や子宮に何らかの異常が、発生している可能性がある。
 これらが、主な理由です。
手術以外の治療方法では、良性の乳腺腫瘍であっても、縮小させたり消滅させたりする方法は、現在のところありません。

〇治療方法について(悪性の場合)

先程も書いた通り、手術以外の治療方法で悪性の乳腺腫瘍を縮小させたり消滅させたりする方法は、現在のところありません。
よって、手術が、有効な選択肢となりますが、以下の場合には、手術を見合わせることがあります。

 1. 高齢のため、麻酔の危険がある
   2. 他の持病(心臓病、テンカンなど)がある
 3. 他の臓器に転移してしまっている
   4. 炎症性乳癌

このような事から、手術ができない場合は、
放射線療法や抗がん剤または、自然療法を使って延命効果を期待する治療になります。



〇自然療法について

放射線療法や抗がん剤治療には、副作用が、起こる可能性があります。食欲不振、元気喪失、吐き気、下痢などの症状が、見られます。
このような状態を出来るだけ避けたい。という方には、自然療法をお勧めしています。
元気、食欲(QOL  クオリティーオブライフ)を維持しながら、少しでも長生きしてもらう。副作用のほとんどない治療法を紹介しています。
個体差はありますが、試していただいた方には、好評を得ています。
詳しいことは、お尋ねください。

〇猫の乳腺腫瘍は、悪性?
猫ちゃんの乳腺腫瘍ですが、猫ちゃんの場合は、70〜80%が、悪性の乳腺腫瘍になります。
やはり手術で、取り除くしかないのですが、再発してしまう確率が、かなり高いので、注意してください。
胸のシコリを発見した時点で、かかりつけの先生と良く相談してください。


〇まとめ

以上のように乳腺腫瘍に対しては、飼い主さんにいろいろな選択をしていただくことになります。
あらかじめ上記のような情報を知っておいていただけると、より良い治療をご提案出来ると思います。
何かわからないことがありましたら、お尋ねください。

 


続いて犬のリンパ腫についてお話します。
〇犬のリンパ腫とは?発見。症状と発生率

〇検査方法と診断について

〇リンパ腫にならないためには?予防法

〇治療方法について

〇まとめ

 

 

〇犬のリンパ腫とは?

リンパ腫は、一般的に言われている「癌」の仲間からは、少し異なる腫瘍になります。
この病気は、血液中にあるリンパ球という細胞が、どんどん増えてしまう病気です。
典型的な症状は、リンパ節が、腫れてくるということになります。
体の中には、血管と同じようにリンパ管というものが、あります。そして、リンパ管の中には、リンパ液が、流れていて、ところどころにリンパ節が、あります。そのリンパ管の中を流れているリンパ球が、どんどん増えていき、そのことによって体中にあるリンパ節が、腫れてくる病気です。
よって、どこのリンパ節が、腫れるのか?によって、症状が違ってきます。
それぞれの特徴的な症状と発症率の違いを示します。

  型  割合   主な症状

多中心型 80%    体中にしこりができる

消化器型 7%      嘔吐 下痢 食欲不振

縦隔型  5%      呼吸困難

皮膚型  5%       皮膚炎のような症状

その他  3%       腎臓やその他の場所にできる


このようにリンパ節の腫れる場所によって、様々な症状が、現れます。
進行していくと、肝臓、脾臓、骨髄内へ腫瘍細胞が、入り込んでしまい、動物本来の機能を低下させます。
無治療の場合の平均余命は、1〜2ヶ月と言われています。


〇検査方法と診断について

犬のリンパ腫の検査は、細胞の検査を行います。
針吸引または、麻酔下による切除によって取り出した細胞の病理検査で診断します。
その他、レントゲン検査や超音波検査によって、他の臓器に転移していないか?どうか?調べることもあります。

〇リンパ腫にならないためには?予防法

犬のリンパ腫の予防法は、残念ですが、ありません。
ある日、アゴの下の下顎リンパ節や膝の裏側の膝下リンパ節が、腫れてくることによって気がついたり、元気・食欲がない、疲れやすい、呼吸が苦しそう。というような症状から、病院に来られる方が、多いです。
このようなことに気がついたら、なるべく早く動物病院にご相談ください。

〇治療方法について

犬のリンパ腫の治療法ですが、一般的には、抗ガン剤を使用します。
犬のリンパ腫は、比較的抗ガン剤が、効果的に作用します。しかし、副作用や再発もある程度覚悟しなくては、なりません。
当院では、リンパ腫の治療にも自然療法を提案しています。
元気、食欲(QOL  クオリティーオブライフ)を維持しながら、少しでも長生きしてもらう。副作用のほとんどない治療法です。
個体差は、ありますが、そこそこ良い結果を得ています。

 

 

〇まとめ


犬、猫の現在の状態や、年齢、今までの病気の有無など、かかりつけの先生とじっくり相談して治療していくことをお勧めします。

体に優しい治療をご希望の場合はお問合せ下さい。